有機化合物の定性・定量、混合物の成分分析
本装置は、液体クロマトグラフ質量分析計(LC/MS)であり、中極性~高極性の溶媒に溶けやすい試料について、HPLC(High Performance Liquid Chromatography)によって成分の分離を行い、同時にその成分の質量(≒分子量)を測定することができます。このような成分同定を目的とした定性分析の他に、適切な標準試料があれば定量分析も可能です。
本装置は、TOF(Time Of Fright)型質量分離部を備えるため、高分解能測定(分解能(FWHM)約15,000)による精密質量から、分子式の同定をすることができます。また、前段にLIT(Linear Ion Trap)を備えるタンデム型のため、MS/MS測定モードで測定することもできます。これにより、定性分析ではMS/MSによるフラグメントイオンの解析により構造情報が得られます。
イオン化法は、ESI(エレクトロスプレーイオン化)と、APCI(大気圧化学イオン化)があります。ESIは中~高極性、APCIは中極性の試料に用いられることが多いです。そのため、ヒドロキシ基、カルボキシ基などのプロトン性官能基を持つ化合物や、イオン性試料は測定しやすいです。極性の低い脂肪族化合物や芳香族化合物は、測定できないこともあります。
混合物の成分分析
本装置は、高速液体クロマトグラフ(HPLC)であり、溶液の成分を分離するための装置です。装置構成は一般的なHPLC装置ですが、試料の温度制御が可能なオートサンプラーが付属しており、大量検体の測定に向いています。
液体の移動相をポンプなどで加圧してカラムを通過させ、サンプルを固定相及び移動相との相互作用(吸着、分配、イオン交換)の差を利用して、高性能に分離して検出する装置です。
※組織により上記実験ができない場合がございます。
液状化合物の元素・質量分析に活用できます。液体試料の化学的特性を容易に分析することができるので、化学素材・中間素材製品などの化学的な分析・評価に活用できます。
室内空気中のカビ・細菌の濃度を衝突法で測定します。衝突法は、空気中の浮遊菌を、空気流に反対方向に高速で流れる液体にぶつからせて捕集する方法です。得られたデータは日本建築学会規準法の基準値と比較します。
・カビの場合は種類の同定から汚染原因の考察まで可能
・浮遊菌の研究の専門家が実施
・試験計画から実施可能
室内の浮遊菌濃度の調査